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脂肪吸引の基礎知識と危険性

  • 執筆者の写真: HIKO HYAKUSOKU
    HIKO HYAKUSOKU
  • 7月3日
  • 読了時間: 2分

余分な皮下脂肪を吸い取って部分痩せする方法には、「脂肪融解注射」「冷凍式脂肪壊死」「脂肪吸引」があるが、最も即効且つ確実な方法は「脂肪吸引」である。

脂肪吸引法は1980年頃、欧州で開発され部分痩せの方法の1つとして、美容外科の世界を席巻しました。孔(あな)の開いた棒状のカニューレを吸引器に付け、小さな皮膚切開から皮下脂肪層に刺入(しにゅう)し、摩擦するようにして脂肪をこすりとり吸引する方法である。

脂肪吸引の適応部位は、顎の下、上下腹部、臀部などである。その他の部位は効果が乏しいだけではなく、後述のような合併症のリスクがあるので、注意が必要である。


1.急性期および全身的後遺症

トラブルとしては、やり過ぎによる貧血や皮下血腫、脂肪が血管に入ったりして#肺塞栓を引き起こすことがある。対処が遅れると最悪の場合には死に至ることもある

なお、カニュウレで腹壁を破って、腹腔内に侵入させ、臓器を損傷させ大出血や#敗血症を合併させて死に至らしめる重大医療事故も散見される。これらは全身的な合併症であるから、施術医の知識とキャリア、的確な医療体勢が物を言う


2.慢性期および局所的後遺症

局所的な後遺症としては、吸引部の凸凹、四肢を吸引したことによる皮膚と筋膜の癒着による運動障害や末梢部の知覚障害、刺入部(しにゅうぶ)の瘢痕ケロイド形成がある。


3.#四肢の脂肪吸引勧められないこれらは全身的な合併症であるから、施術医の知識とキャリアが物を言う。


テレビで活躍する女性アイドルタレントが、上腕の脂肪吸引をされ過ぎて筋膜と皮膚の癒着が生じ、ダンスやパフォーマンスに支障が出た、というケースがあった。また、同様の後遺障害を訴えた数人が私の診察に来られたので、氷山の一角で泣き寝入りされている方も多いのかも知れない。四肢については、筋膜との癒着のリスクがあるのであまりお勧めできない。


まとめ

脂肪吸引は即効性の#部分瘦せの手段である。ダイエットの様に全身の皮下脂肪をなくして痩せる方法ではない。リスクもあるので、施設や施術医の選考は重要である。


スクエアクリニック公式HP


警鐘!美容医療の落とし穴: 〜美容外科・美容医療に 纏わるトラブルや後遺症集


美容医療で死なないために: 美容外科・美容医療に纏わるネガティブな問題と近未来への提言


北岡冬木全詩集


#脂肪吸引 #四肢の脂肪吸引 #部分瘦せ #肺塞栓 #敗血症

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