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陥没乳頭形成のトラブル/脂肪吸引のトラブル

  • 執筆者の写真: HIKO HYAKUSOKU
    HIKO HYAKUSOKU
  • 2024年6月27日
  • 読了時間: 2分

<陥没乳頭形成のトラブル>

陥没乳頭の成因は、乳管によって乳頭が引っ張られていることです。また、中年以降の場合や授乳後の方は乳癌との鑑別が必要な場合があります。

陥没乳頭の矯正には種々の手術法がありますが、重要な点は2つあります。

 

1.乳管を切ってはいけない。

1つ目は、乳管を切らないことです。切ると乳汁の分泌に影響が出たり、乳腺科膿瘍の原因になります。

 

2.術後の固定

2つ目は、手術後の乳頭の固定です。手術後の一定期間(重症度や術式により異なる)矯正された乳頭を、再発しないように固定する必要があります。固定具としては、私が考案開発した、インバーピアスTM(下図)が有効です。


インバーピアスTM   

手術直後の装着時



いずれにせよ最も多いトラブルは再発です。その場合、再度正しい方法で形成し固定する必要があります。

 

 

 

<脂肪吸引のトラブル>

脂肪吸引法は1980年頃、欧州で開発され部分痩せの方法の1つとして、美容外科の世界を席巻しました。孔(あな)の開いた棒状のカニューレを吸引器に付け、小さな皮膚切開から皮下脂肪層に刺入(しにゅう)し、摩擦するようにして脂肪をこすりとり吸引する方法です。

 

1.急性期および全身的後遺症

トラブルとしては、やり過ぎによる貧血や皮下血腫、脂肪が血管に入ったりして肺塞栓を引き起こすことがあります。対処が遅れると最悪の場合には死に至ることもあります。これらは全身的な合併症ですから、施術医の知識とキャリアが物を言います。

 

2.慢性期および局所的後遺症

局所的な後遺症としては、吸引部の凸凹、四肢を吸引したことによる皮膚と筋膜の癒着による運動障害や末梢部の知覚障害、刺入部(しにゅうぶ)の瘢痕ケロイド形成があります。

 

3.四肢の脂肪吸引勧められない

テレビで活躍する女性アイドルタレントが、上腕の脂肪吸引をされ過ぎて筋膜と皮膚の癒着が生じ、ダンスやパフォーマンスに支障が出た、というケースがありました。また、同様の後遺障害を訴えた数人が私の診察に来られましたので、氷山の一角で泣き寝入りされている方も多いのかも知れません。四肢については、筋膜との癒着のリスクがあるのであまりお勧めできません。

 

 スクエアクリニック公式HP


警鐘!美容医療の落とし穴: 〜美容外科・美容医療に 纏わるトラブルや後遺症集


美容医療で死なないために: 美容外科・美容医療に纏わるネガティブな問題と近未来への提言


北岡冬木全詩集


#陥没乳頭 #脂肪吸引

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