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  • 執筆者の写真HIKO HYAKUSOKU

次に、美容医療など、巷の医療の大問題を取り上げて、警鐘をならします。

1.俄か美容外科医による施術

ある美容外科チェーンの医師募集要項に、経験不問とあるのをご存知でしょうか。手技の要点はチェーン店内のクリニックで教えるから、臨床研修の済んだ医師なら誰でもどうぞ、というスタンスです。そうして、にわか美容外科医を育ててどこかの院長に据えるのでしょう。

私は大学病院で長いこと形成外科医の育成に携わって来たので、外科医がそんなに簡単に作れるとは思っていません。十分な教育と経験がなければ、患者さんに責任をもって施術できる医師にはなれません。少なくとも医療は患者さんの生命を預かるのです。美容医療も同じです。

特に、美容外科は顔面を手術することが多いのですが、顔面には重要な結果にゃ神経が走っていますので、それらを直に目視した経験がない医師は、いくら見よう見まねで手術すれば、めくら打ちの危険はあるわけで、合併症を遺さないかと心配してしまいます。翻って、大学病院の形成外科で皮膚がんや外傷の手術を経験した医師であれば、必ずそれらの経験をするものです。

 

 

2.オンライン診療による薬の処方とリスク

コロナ禍で、医療のオンライン化が促進されて、直接対面しないでも、診察して処方箋が出せるようになりました。その流れで、自費診療が原則の美容クリニックが、薬のネット販売に乗り出しました。顔面への外用剤、化粧品、そしてダイエット効果を謳っての糖尿病治療薬などがネットで入手できるようです。

しかし、このような流れは極めて危険です。すべての医療用薬剤は適応に医師の責任がついて回るわけで、必要な検査や副作用の説明も対面で行わずに、安易に適応外の薬剤を送付するのは、禁止にすべきです。

保険外の自費診療だから、厚労省の非承認薬でも適応外使用薬でも処方してネットで送付する、と言う行為は、ネットで麻薬を販売するような不法行為と何ら変りがないし、にせ薬や抗精神剤を送付してもチェックがなされないと言う恐ろしい行為に繋がりかねません。既に手遅れかとは思いますが、絶対に厚労省は規制するべきです。死人が出る前に!


スクエアクリニック公式HP


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