美容医療の#詐欺的行為の実態
- HIKO HYAKUSOKU
- 2025年12月25日
- 読了時間: 6分
百束比古#美容外科後遺症外来
姓名:百束比古(ひゃくそく・ひこ)
現在の所属:水道橋駅前・スクエアクリニック・デンタル医科部門院長
Ph:03-6272-8787 E-mail:info@hiko-sq.com
11.美容医療の詐欺行為――巧妙化する手口
① 美容医療の#詐欺的行為の実態
1. 注入された異物の有害性を煽って摘出を勧める。
これは鼻のフィラー注入後の患者に多いのですが、ネットで種々のフィラーが有害だとの記載があり、これを読んで美容外科機関を受診する場合に多いようです。
固形のシリコンロッドなどであれば、全摘できますが、ジェル状のフィラー注入では、仮に残っていても全摘はできません。それなのに、全摘すると言って高額な手術料をとる。
ひどい場合では、画像で見てもフィラーは吸収されて殆ど残存していないにも拘わらず、取った方が良いと言って、手術を勧めるが、実際には皮下組織の一部を取って、恰も異物を取ったように見せかける。すべてが詐欺的行為ではないが、目に余るケースもあります。
2. 破れていない乳房バッグインプラントを危険だからと煽って入れ替えさせる。
乳房インプラントの破潰は、マンモグラフィー、CT、MRIではわかるが、エコーでは判明が難しいのです。それを、エコーでインプラント外殻の折れ曲がりを指摘して、破れているから入れ替えよう、と言って高額な入れ替え手術を提案する、と言った行為を常習的に行っている施設があります。実際にセカンドオピニオンを求められ、画像検査を行うと単なるインプラント外殻の折れ曲がりでしかなかった、と言うケースが複数見られました。
3. 乳房異物によるシコリを全摘すると言って手術料を事前に取って、結局一部しか摘出しないで料金は返さない。
乳房異物の全摘はバッグプロテーゼでは可能であるが、注入されたシリコンジェルなどの注入法による物質では、異物肉芽腫の介在があり、全摘は不可能であります。しかも、局所麻酔ではできません。それを、全摘あるいは大部分摘除するからと言って、高額な手術料金を事前に払わせて、結局一部しか取れなくても、料金は返還しない、と言う悪質な事例がありました。
以下のマンモグラフィーで示したような、シリコンジェルの注入によるシコリは、絶対に全摘できない。また、早期乳癌の発見は遅延する。

4. 脂肪注入による豊胸術後にしこりが出来たことを訴えると、その摘出手術にさらに高額な手術料を取る。
そもそも自家脂肪による豊胸術は、一塊や細分化しないで注入すれば脂肪細胞は壊死に至って異物肉芽腫に変性あるいは取り囲まれ、シコリを形成するのは明らかです。これを、乳がんかもしれないから摘出して病理組織検査をしましょう、と言ってさらに高額な手術料金を取る、というケースがありました。
5. 手術の結果に不満な患者の後始末を弁護士に丸投げする。
これはよくあるケースで、弁護士と言うと訴訟のやり方がわからない患者は尻込みするので、トラブルが回避できると考える医師や経営者がいるようです。しかし、医師の道義的責任から患者さんとは真摯に対峙すべきと思われます。一言追加すると、美容クリニックに付いている弁護士さんは仕事柄かもしれませんが、後遺症患者さんの事など全く考えてくれません。
6. チェーン店型のクリニックで、患者が不満を訴えると施術医を移動させる。
手術の結果が不満で、クリニックを再診目的で訪れたら、施術医が遠方のケリニックに移動してもういません、と言われることがあるそうです。トラブルの多い医師をあちこちに移動して、責任逃れを図るのは全国にクリニックを有するチェーン店型の美容外科の常套手段のようであります。
7. 脂肪には幹細胞が含まれると言って、再生医療を語って脂肪注入を行う。
脂肪細胞から幹細胞を抽出したのは、Hedrickのグループであり、私の弟子のひとりである現某大学医学部形成外科教授の医師も共同研究者です。であるから、私は只の脂肪移植が再生医療であるなどの大嘘あるいは詭弁は許容できません。
8. 成長因子の注入後脂肪増生やシコリが形成されても、解決法を示さず、高額料金も返還しない。
大体が、コラーゲン増生目的でPRPと共に成長因子を顔面皮下に注入するようですが、しばしば脂肪の過剰増生やシコリを形成するようです。一過性の場合もあれば半永久的なものもあるようですが、その結果に不満足で精神的にダメージを負うケースもあるのに、施術医は経過を診る、の一点張りのようです。私が裁判の意見書を書いた例もありますが、要するに成長因子の市販されているものには、注入は禁忌とされているのです。その理由は、成長因子は癌などの悪性細胞を増殖させるからであります。皮下に生じ得る癌はかなりあるし、癌細胞は初期にはシコリを形成しないので、禁忌の文言も理解できます。
➁ 美容外科の#霊感商法的手術誘導に注意!
安倍元首相の暗殺以来、団某宗教団体の霊感商法が改めて問題視されていますが、実は美容外科の世界では以前より同様の事例があり、眉を顰める向きもありました。
改めて、某宗教団体の遣り方を検証します。即ち、人心の不安を煽って買わないと地獄に落ちる、とか第三者から見れば、荒唐無稽な脅し文句で、実は安価な物品と引き換えに、高額な献金をさせるというのが常套手段だったようです。
実は、美容外科の世界でも同じ様な悪辣な遣り方があるのです。
一例を示します。
42歳、女性の例。16年前に鼻根部に非吸収性フィラーを注入された。その後ネットで、その物質に問題があるとの記事を読んで、眠れないほど悩んでいた。某有名美容外科医に診察してもらったところ、切除を勧められた。
もう一人の有名な美容外科医に相談したら、やはり摘出を勧められた。
しかし、私が診察したとこり、異物によるシコリもなく、血液検査での異常値もなく、摘出できる異物もなく、従って摘出の必要性はなかった。
シコリもなく、皮膚に異常もないので、わざわざ皮膚切開をして、何を摘出するのでしょう。単に手術料を得るだけの方策でしかないと思った。
この「非吸収性物質」は危険だから摘出しなければならない、と言う諫言で患者を脅かして(敢えてこの言葉で抗議する)高額な手術料を得るという卑劣な所業は絶対に許されるべきではないと思います。
この例のようなことは沢山あるようです。例えば、破れてもいない乳房のバッグプロテーゼを入れ替えないいと大変なことになる、などと不安を煽って高額な手術を売る、正に霊感商法的な方法ではないですか。セカンドオピニオンの診察を受けるなどして、言いくるめられないようにくれぐれも注意して下さい。
#詐欺的行為 #霊感商法的手術誘導
