#歯科医の#美容医療参入についての意見
- HIKO HYAKUSOKU

- 1月14日
- 読了時間: 5分
番外コラム3
#歯科医の#美容医療参入についての意見
百束比古#美容外科後遺症外来
姓名:百束比古(ひゃくそく・ひこ)
現在の所属:水道橋駅前・スクエアクリニック・デンタル医科部門院長
Ph:03-6272-8787 E-mail:info@hiko-sq.com
その実態は??
美容医療に参入する歯科医師が増えています。
実際に行なっているのは、
レーザーによる「アンチエージング」「脱毛」
A型ボツリヌス菌毒素(ボトックス™)の注射
ヒアルロン酸注入
糸リフト
脂肪融解剤注射
などで、これらは、皮膚切開を要せず、注射で施行できます。
但し、糸リフトは局所麻酔の必要がありますが、歯科医師は口腔内では局所麻酔に成れているので、行なっても構わないと言うことでしょうか。私は父親が勲章まで貰った高名な歯科医であったので、歯科界の内情を多少は知るものとして、以下に形成美容外科医としての私見を述べさせてもらいます。
歯科医の治療対象、扱いの範疇はどこまでか。
一般的には、歯牙とそれに関係する部位と言うことで、コンセンサスは得られています。しかし、口腔外科や矯正歯科では、骨切りをしたり、口腔がん切除後の欠損に身体の他部位から、再建組織を採取したり、と言った本来医師が司る作業を行う場合もあるようです。さらに全身管理が必要な、歯科麻酔や骨を穿つ「インプラント」など、どう見ても医学的知識を必要とする作業もあります。
美容医療それぞれの問題点
1.レーザー治療
歯科医の扱うレーザーで、口腔内に照射する物は、歯科医師法的にも問題はありません。多く行われているのは「ホワイトニング」「虫歯組織の除去」「余剰肉芽の焼灼」でしょうか。また、口腔内照射で、顔面の引き締めを狙う、と言った方法もあるようですが、即効性は皆無であり、長期的効果は不明です。
レザー脱毛ですが、顔面の皮膚色に適した出力設定の基礎知識は、皮膚科の範疇であり、少なくとも歯科医は教育を受けていません。また、照射禁忌の肝斑などについての、基礎教育もされていません。
2.A型ボツリヌス菌毒素(ボトックス™)の注射
A型ボツリヌス菌毒素(ボトックス™)と言うのは劇薬であり、一種の神経毒です。A型ボツリヌス菌毒素(ボトックス™)A型ボツリヌス菌毒素(ボトックス™)希釈度や打つ部位を誤れば、死亡も含めた重篤な障害を起こす可能性があります。とくに歯科に関係する、咬筋はボトックス注射で小顔に見せられ人気ですが、筋肉に直接薬剤を注入すると言う行為が、果たして歯科医師に許されるのか、と言う疑問があります。
3.ヒアルロン酸注入
これを、口唇、法令線、マリオネットラインなど、口周囲に注入するのは、口腔に類する部位なので歯科医が施行しても問題がないと言う言い訳です。しかし、ヒアルロン酸などのフィラーの注入は、血管内や血管周囲に注入して、鼻や頬部の壊死を来す危険があり、その場合歯科医では責任が持てないし、訴訟になれば施術した歯科医師は決定的に不利になるでしょう。
4.糸リフト
返しのついた吸収糸を耳の近くから、口角周辺に通して口角を横に引き上げる方法ですが、一般的には「小顔形成」を目的にするので、若い女性にも人気です。皮膚切開が不要なので、歯科医師が行っても問題がないと言いますが、顔面神経、顔面動脈、耳下腺管を傷つけると、とんでもない合併症が生じます。その場合、歯科医が回復手術はできません。従って、歯科医が施行することは医師法の観点から見ても問題です。
5.脂肪融解剤注射
部分痩せを目的とし、美容外科の世界では、顎下の脂肪軽減の目的で施行される。さがに、歯科医師もここまでは手出ししていないと願うばかりだが、今後切らない美容医療として、拡大分野にされるかも知れません。効果は不確定で、皮膚に障害を来す可能性があり、知識を有する医師にしか勧められません。
なぜ歯科医師が美容医療に手出しし始めたのか。
理由1 #切らない美容医療の蔓延
皮膚を切れない歯科医師が、注射ならいいだろうとか、レーザーなど、機器による美容医療に参入する素地があった。
理由2.歯科医の過当競争
よく、歯科医院はコンビニより多いとか言いますが、これは医師が病院勤めが多いのに比して、歯科医師は病院の殆どに歯科部門がなく、必然的に開業しなければならない、という現実に起因します。
理由3.#医師法と#歯科医師法の境界の曖昧さ
法的には、治療領域のボーダーラインは明確ではなく、漠然と歯科は口腔内、それ以外は医科とされています。しかし、最近の歯科医の主張では、表情に関わる口唇周辺の領域は、歯科の守備範囲である、と言うのです。しかも、前言で示したように口腔外科では、守備範囲のかなりな逸脱が見られます。
理由4 機器セールス、技術セミナー業者の存在
歯科医を対象にした、美容医療の機器の広報と、技術のセミナーが種々の業者によって模様されています。高額の参加料でも容易に定員が埋まるそうです。
理由5.司法判断の待機
結局、患者さんに被害が出て、訴訟にでもならないと、明確な境界線が引かれないのかもしれません。それまでに、歯科医師による美容医療参戦は蔓延して、取り返しのつかないことになりかねません。
まとめ
合併症や後遺症の責任がもてるか。何でも医師に依頼するのではないか。後遺症の面倒の見られない診療は、決して行わないと言うのが、医療界の不文律です。美容医療に参入する歯科医は、大学で教育されていない領域には決して手を出さないように、肝に免じて欲しいものです。
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